Google マップで池上の飲食店を探していたら、意外な発見がありました……それは、インド料理屋さんがいくつかあって、しかもどこのお店も評価が高いこと。古民家カフェやお蕎麦屋さんなど和のイメージが強い池上で、こんなにも多くのエスニック料理を出すお店があるとは意外。インドカレーの写真が、なんともおいしそうです。
これは素敵な出会いの予感とばかり、カレーがおいしいと評判のお店を中心に、池上のインド料理店を巡ってみました!
池上駅前の本門寺通りに入ってすぐの場所にあるのが、インドカレーのお店「ハヌマン」です。お店の3mほど手前まで来ると、食欲をそそるスパイシーな香りが……!
店先には、カレー以外にも「ベトナムフォー」や「海老レタスチャーハン」などさまざまな料理の写真がにぎやかに掲載してあり、気になります。
店内は、インド・ネパールテイストで雰囲気抜群!
あまりインド料理店に行く機会がない私は少しどきどきしてお店の中に入りましたが、お店の方が笑顔で席を案内してくださり一安心。
常連さんが多いようで、ランチタイムにおひとりさまで気軽に立ち寄る姿がかっこいいなと思いました。
たくさんあるカレーの中でもとくに人気という「バターチキンカレー」を注文してみました。
ランチセットは、カレーとナンもしくはライス、サラダとドリンクがセットになって850円から960円とリーズナブルな価格帯で魅力的。
ラッシーとサラダが先にテーブルに届き、カレーとナンの出来上がりを待ち遠しく感じました。
「バターチキンカレー」は赤っぽい色をしていますが辛さはほとんどないため、子供でも食べられそうです。どちらかといえばトロッとした質感で、いただいてみると少しトマト感があり、とても食べやすく美味しい!!
今回は通常の辛さでいただきましたが、次回はもう少し辛いレベルにもチャレンジしてみたいかも!
びっくりしたのは、ピザのように大きく、チーズたっぷりの「チーズナン」。ビジュアルのインパクトがすごい! 熱々の状態で提供され、チーズをとろ〜っと伸ばすとコクのある香りがただよってきます。
カレーにもちろん合うのですが、チーズナンだけ食べても十分に美味しくて満足感を得られました。
ちなみに、ちょっと変わった「あんこナン」もメニューにありました。理由を聞いてみたら「日本人にはあんこが好きな人が多いから」だそう。今日はお腹に余裕がなかったけど、今度来たときには食べてみたい!
「ハヌマン」では、インドカレーだけでなく、アジア各国の料理もたくさん提供されています。どうしてなのか店主のキサンさんに聞いてみました。
その理由は、いつどんなメンバーで食事に行くことになっても「とりあえずハヌマンに行けば美味しいものが食べられる」と思ってもらえるようにとのこと。でもたくさんの料理を提供するのは大変では?とお聞きすると、笑顔で「お客さまに喜んでもらえるなら大変じゃないです!」とおっしゃる姿がとてもすてきでした。
ハヌマンは、インドカレーだけでなく多国籍料理を食べられて、コーヒーもお酒も飲めるお店。また、ランチセットの通常のナンは何度でもおかわり自由! 4枚食べる強者もいたそうです。
カレー好きさんだけではなく、多国籍料理好きさんにも教えてあげたい池上のインド料理屋さんです!
所在地:東京都大田区池上4-31-18
アクセス:東急池上線「池上」駅から徒歩約3分
TEL:03-3751-8488
公式サイト:https://hanuman-ikegami.com/
つづいて訪れたのは、本門寺通りをさらに奥に進むとあるインドカレーのお店「Parjanya & LAKILAKI(パルジャニヤ・ラキラキ)」です。
え、ここがカレー屋さん? リゾート感漂うお店構えにびっくりです。外観から漂う独特の雰囲気に、店内はどうなっているのか、どんなカレーがいただけるのかと、とても興味が湧きました!
「Parjanya & LAKILAKI」は、雨の日はお休みなのだとか。店主の山本さんによると、お客さんに「やっとオープンしているときに来れてラッキー」と笑って言われることもあるようですが、晴れの営業日にはオープンしています。
常連さんの中には有名人や芸能人も多いらしく、知る人ぞ知る名店のようです。
それでは店に入ってみましょう! 店内へと続く扉の先には……
バリやハワイを思わせるトロピカルなテイストの雑貨がセンスよく配置された空間が広がっていました。カレー屋さんとは思えないほどリゾート感のある異空間に、初めはキョロキョロ周りを見回したくなりますが、慣れてくると不思議と気持ちが落ち着いてきます。
「インドカレー屋さんだからといってインドっぽい内装にしなくてもいい」との思いから、バリ島でホテル事業をしている山本さんのアイデアとセンスを詰め込んだ内装にしたそうです。
そんな「Parjanya & LAKILAKI」定番の「キーマカレー」は、ライスといただくスタイル。大きなお皿に盛られた鮮やかなイエローに色付けされたライスは、まるでアート作品のよう!
切ったたまねぎを丸2日かけて煮込んだという本格的なベースを使ったカレーは、合い挽き肉と野菜の甘みが感じられ、日本人にも親しみやすい美味しさでした。
自家製の薬味は、たまねぎとブレンドした香辛料を混ぜ合わせたものだそう。少量でもピリッとした辛さがプラスされ、後半の味変にぴったりでした!
「Parjanya & LAKILAKI」は、今年でオープンから44年を迎えます。歴史の長さを感じる完成された美味しいカレーと、どこか新しいトロピカルな店内のカレー屋さんというコンセプトのギャップがおもしろいと感じました。
所在地:東京都大田区池上4-25-8
アクセス:東急池上線「池上」駅から徒歩約5分
TEL:03-3752-4863
公式サイト: http://parjanya.com/
池上のインド料理屋さん巡り、最後に向かったのは「ロサニ」。池上駅の東口からすぐの場所にありました。オレンジがメインカラーのお店構えで、遠くからでも「あれが目的のお店かな?」と発見しやすかったです。
とても暑い日にうかがいましたが、店内はエアコンが効いていて涼しく快適! 店主のバタライさんがインドなどで少しずつ買い揃えたというインテリアがオシャレで、女性でも入りやすい雰囲気です。
すぐにおしぼりとお水を持ってきてくださったり、お気遣いの言葉をいただいたりとアットホームなおもてなしに癒されました。
「チキンカレー」と「ほうれん草チキンカレー」がとくに人気とのことで、今回は「ほうれん草チキンカレー」をいただきました。
カレーとナンに加えて、自家製のドレッシングがかかったサラダとサフランライスが乗ったプレートは超豪華! マンゴーラッシーがさらに彩りを添えます。
見た目はグリーンですが、食べてみるとほうれん草の味が強すぎず、チキンカレー特有の甘みを感じられます。煮込まれて柔らかくなったチキンも入っていて、食べ応え抜群。
「ロサニ」のカレーは初体験ということで、カレー本来の味を楽しむために、今回は中辛を選択。ちょうどいい辛さでとても美味しかったです!
ほとんどのお客さんが中辛を選ぶとのことですが、辛さに強い人はさらに辛さをプラスするのだとか。
辛さをプラスするときは、お店独自のブレンドスパイスを使用しているそう。ブレンドに使っているのは、インドから持ってきたというすり鉢のような道具。すりつぶすための棒を持たせていただくと、その重さに驚きました! 片手でギリギリ持てるくらいの重さの棒を使って、スパイスを細かくしていくそうです。
カレーのランチプレートの提供を待っている間に、ペチペチとナンの生地を伸ばす音が聞こえてきました。厨房に目をやると、バタライさんがナンを作る姿が見られてラッキー。
「ロサニ」では、お願いするとナンをカットしてくれます。熱々ツヤツヤの大きなナンもテンションが上がりますが、シェアしたり、一口サイズをスマートに食べたりしたいならカットしてもらうのもおすすめです。
所在地:東京都大田区池上6-5-9
アクセス:東急池上線「池上」駅から徒歩約2分
TEL:03-5700-1556
公式サイト:https://rosni-in.com/
池上でこんなに多種多様なインドカレーに出会えるとは思っていませんでした。専門店は入りにくいイメージが少しありますが、今回訪れたインド料理屋さんはどこも親しみやすく、しかもとっても美味しいカレーを提供してくださりイメージが変わりました!
どのお店もカレーを何種類も取り扱っていますし、同じカレーでも辛さを変えれば何度でも新しい美味しさに出会えそう。ランチタイムにカレー屋さんへ行くのはおすすめです。
なお、大田区には、昔から景勝地として愛されてきた馬込・池上・洗足池地域の頭文字をとった「馬池洗(まいせん)」と呼ばれるエリアがあります。池上のインド料理屋さんを訪れる際には、素敵なカフェのある馬込、散策が楽しい洗足池なども一緒に回ってみてくださいね。
本記事のライター:岩井なな
プロフィール:
大学時代にオーストラリア、アメリカ、フランス、タイへの一人旅を経験。新しいもの、歴史を感じるものに関わらず、美しい建築に目がない。そのため、休日にはオシャレホテル宿泊、美術館や図書館巡りをして過ごしている。
現在は、東京都と富山県の2拠点生活を送る取材・インタビューライターとして、旅メディア・地域情報メディアを中心に活動。可愛いキャラクターが大好きで、大田区公式PRキャラクター「はねぴょん」がお気に入り。