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  • 2024.6.16
  • ショップ&お土産

お出かけ日和は「池上日和」へ! マルシェで過ごす「ゆる休日」のススメ

もうすぐ夏本番という6月中旬頃、ゆるっと過ごしたくなった休日に、家の近くで楽しめそうな催しはないかと調べて見つけたのが「池上日和(いけがみびより)」というイベント。コンセプトは「商店会と町をつなぐ頑張りすぎないマルシェ」なんだそうです。頑張りすぎない休日にしたいと思っていた、今の私の気持ちにぴったり!

雨予報から一転、晴れ間が見え始めたお出かけ日和の今日、「池上日和」へ足を運んでみることにしました。

「池上日和」ってどんなイベント?

「池上日和」は、大田区池上地区の池上本門寺にておこなわれるマルシェのイベントです。開催日は、3月、6月、9月、12月の第三日曜日。年に4回、定期的に開催されています。今回(2024年6月)は第4回で、池上の定番イベントとなりつつあるようです。

出店数は計27店舗。大田区からは13店舗、大田区外からも14店舗が出店していました(2024年6月の場合)。出店は抽選制で、毎回新しいお店に出会えます。食べ物や飲み物の屋台だけでなく、雑貨や衣類、食器など多彩な物品が販売される「池上日和」は、「今回はどんなお店があるのかな?」と、毎回ワクワクできそうなイベントです!

池上駅からマルシェのにぎわいに誘われて「池上日和」へ

「池上日和」の最寄り駅である東急池上線「池上」駅に到着しました。2021年に建て替えられたばかりの駅舎はピカピカでかっこいい!

改札を出ると右にも左にも、あちこちに「池上本門寺」の文字! これなら迷いようがなさそうです。案内板に沿って進みましょう。

池上本門寺に通ずる「本門寺通り」には、池上名物「くず餅」のお店がたくさんありました。マルシェでお買い物のあと、くず餅屋さん巡りをするのも楽しそうかも。以下の記事では、池上本門寺前のくず餅屋さんについても取り上げていますよ。

彼女とのデートには絶品「和スイーツ」が大正解!? 池上本門寺前で食べ比べ

本門寺通りを道なりに進み、吞川(のみがわ)を渡るとカラフルな「池上日和」ののぼりが出迎えてくれました! 文字のフォントも色合いも、なんだかゆるっとしていて、かわいいんだよな~。

わ!! 朝10時の時点でもうこの人出!

本門寺の総門前は、すでに色とりどりのマルシェとたくさんのお客さんでにぎわっていました。お客さんは子どもと一緒に来た人や、犬のお散歩ついでに来た人が多いような気がします。気張らず、普段着でふらっと立ち寄れる雰囲気は、まさに「頑張りすぎないマルシェ」ですね!

近隣からのお客さんはたくさんいますが、もちろん誰でも、どこからでも参加OK。入口で分かりやすい場内マップをもらうことができるので、マルシェ初心者でも安心です。

各店舗、特徴やこだわりがぎっしり書いてあるなあ。さて、どこへ行こうか……!

池上や大田区の魅力が伝わるお店

「池上日和」には、池上をはじめ大田区から13店舗が出店しています。今回はその内、4店舗に立ち寄ってみました!

1.立飲みすずよう

所在地:東京都大田区大森北3丁目1−4
アクセス:JR京浜東北線「大森」駅から徒歩約8分、京急線「大森海岸」駅より徒歩約9分
公式インスタグラム:https://www.instagram.com/oomorikita314/

池上駅から歩いて汗ばんでいた身体に沁みわたるのは、キンキンに冷えたラムネ! やっぱり昔ながらの変わらない味ってゴクゴク飲めちゃいますよね。

ラムネといえば、栓を抜くとしゅわしゅわあふれ出すこのシーン! 開けた瞬間から夏が開幕したような気分になるのは、私だけでしょうか。

「コロナ禍も明けたので、店外での販売にチャレンジしてみたいと思い参加しました!」

そう元気いっぱいの笑顔で答えてくれたのは、「立飲みすずよう」スタッフのみなさん。普段は大森で、瓶ドリンク専門の立ち飲み居酒屋を営業されているそうです。

ちなみに、「池上日和」には第1回から毎回応募していたそうですが、今回が念願の初出店! 他の店舗でも「やっと当たった~」という声をちらほら聞きました。出店者側からもすごい人気なんですね……!

2.駿河屋商店

所在地:大田区池上3-29-16
アクセス:東急池上線「池上」駅から徒歩約5分
TEL:03-3751-4561
公式サイト:https://lilikanbutsu.theshop.jp/

「最初は『味がしない』と思うかもしれません。でも1ヶ月続けると味覚が敏感になって、繊細なうま味を感じることができるようになりますよ!」

新商品の「飲むおだし」について教えてくれたのは、だしソムリエの資格をもつ、駿河屋商店3代目の店主さん。駿河屋商店は池上で70年続く老舗の乾物店です。

池上生まれ池上育ちの店主さんが思う池上の魅力は、「雰囲気とアクセスのよさ」。池上は本門寺を中心にたくさんのお寺や神社、緑のあるのどかな街である一方、蒲田・品川・横浜などへのアクセスも簡単です。「暮らしやすいから引っ越す必要がない」のだそう。生まれたときから池上を見てきた方がおっしゃると、非常に説得力がありますね。池上生まれ、うらやましすぎる……

3.一歩と書


飲食店や雑貨店などの店舗が並ぶなか、異色の雰囲気を放っていたのが「一歩と書」。木製キーホルダーやだるまに好きな文字を書ける書道体験を実施しています。

小学校以来、書道と縁のない私……。自信はないですが、せっかくなのでやってみましょう!

見本のなかから「心」という文字を選んでみました。お手本を見ながら半紙で練習し、木製キーホルダーに清書します。緊張する……!

「私、やっぱり字が下手だなあ」なんて、心が折れそうになったところに、現在大田区の児童館で書道を教える、元書道教諭のスタッフさんが元気づけてくれました。

「大胆にどっしり行きましょう!」「自信もって!」「本番が一番上手いんじゃないですか!?」

う、うれしい……。社会人ってなかなかほめられる機会がないから、手放しにほめてくれる先生の優しさに心がきゅんとしてしまいます。こんな先生に習字を習ったら、自分の字を好きになれそう……!

自分で書くのは自信がないという人は、先生に書いてもらってもOK。先生は「縁」という字を書いてくれました。練習なしの一発書き、さすがです。

これからも朗らかな笑顔で、たくさんの子どもたちへ書道の楽しさを教えていってもらえたらうれしいです!

4.Cafe&Bar BLANCHE

所在地:東京都大田区上池台1丁目32−7 TIFFANY132 201号室
アクセス:東急池上線「長原」駅から徒歩約2分
TEL:03-6425-7227
公式サイト:https://blanche-dolce.studio.site/

レパートリー豊富で華やかな出店をしていたのが、「Cafe&Bar BLANCHE(ブランチェ)」。長原にある、「ドルチェのようなブランチ」をコンセプトにしたカフェ&バーなんだそうです。

かわいい~! まるでケーキのようなキッシュが並んでいました。6ピース並べればホールケーキのようにできるので、甘いケーキが苦手な人へのプレゼントにも人気なんだとか。甘いケーキも好きだけど、これはこれで食べてみたい!

実は、このブースは三者での共同出店。キッシュを販売する「Cafe&Bar BLANCHE」と、姉妹店のベーグル屋さん、元店員さんが開いたアクセサリー屋さんが参画しています。お店を辞めたあとも続く関係性、あったかくて素敵ですね!

大田区以外からも魅力的なお店が出店

「池上日和」は地域密着イベントながら、大田区外からもたくさんの出店があるのが特徴。北は山形県から南は鹿児島県まで、計14店舗が出店していました! 今回はそのなかから3店舗を紹介します。

1.有機栽培ショウガ専門店 Land i Leben(埼玉県草加市)

※首都圏を中心に各地のイベントにて出店中
オンラインマーケット:https://minne.com/@kyykkabc
公式インスタグラム: https://www.instagram.com/gingertingerman/

「向かいのマルシェのジンジャーエールがおいしかったよ!」
先ほど伺った「Cafe&Bar BLANCHE」のスタッフさんから耳寄り情報をいただきました。マルシェのお店同士がお互いをリスペクトしているハッピーな雰囲気、いいですよね。これは行くっきゃありません!

「有機栽培ショウガ専門店 Land i Leben(ランド アイ レーベン)」で注文したのは、もちろんジンジャーエール。すりおろしたショウガがあふれ出すほど、なみなみに注いでもらっています。しっかりショウガの味や食感を残しつつも、さっぱり飲みやすいドリンクでした!

店長さんは学生時代からジンジャーエール作りに関わり、ショウガの魅力にとりつかれたそう。高知県の限界集落、大豊町で育てられた「限界突破ショウガ」の農家さんとは10年以上ものお付き合いなんだそうです。

ワンオペで大変お忙しそうにされている合間を縫って、写真を撮らせてもらいました。瞬時にやってくださった決めポーズが完璧です! ありがとうございます!

2.茶の利(東京都豊島区)

所在地:東京都豊島区巣鴨3-17-13-201
(店頭販売は行っておりません。イベント出店、オンライン販売のみ)
TEL:080-3055-9501
公式サイト:https://chanori.base.shop/
公式インスタグラム:https://www.instagram.com/chanori_tokyo/?hl=ja

豊島区で日本茶セレクトショップの通販を運営する「茶の利(ちゃのり)」。コロナ禍明けに対面販売の魅力に気づき、積極的にいろいろなマルシェに出店しているんだそうです。

「『池上日和』に参加しようと思ったのは、『池上の人々の生活のていねいさ』からですね。池上で別の仕事をしていたときに、実際に肌で感じていました。『茶の利』は急須で入れたお茶の魅力を発信しているので、急須を使う人が多そうな池上はぴったりだなと思いました」と、参加理由を教えてくれました。

私はついつい水出しのお茶に頼ってしまいますが、アイス緑茶でも、水出しか急須で入れるかで、香りがまったく異なるんだとか。

実際に飲んでみました! たしかに、風味やキリッと感が違う気がする……。日差しが照ってきたお昼時にうれしい爽やかさでした。

3.恐竜ハンター(株式会社Area87/東京都町田市)

所在地:東京都町田市旭町3-11-9 町田AXIS101
(店頭販売は行っておりません。イベント出店、オンライン販売のみ)
TEL:042-851-8152
公式サイト:https://area87.design/
※恐竜ハンター専用ページ:https://area87.design/dinosaurhunter/

最後に紹介するのは射的! マルシェには、子どもも大好きな縁日の遊びもありました。

「恐竜ハンター」はデザイン会社が営む射的屋さん。恐竜好きの社長さんがデザインしたという恐竜の的を、おもちゃのライフルで倒します。

私は3体討伐! 子どもでもすべて倒せる子は多いようで、パーフェクトの「5体討伐賞」では射的で使ったライフルも景品として選べます。せっかくなら欲しかった……!

「いろいろなお祭りに出店していますが、マルシェは雰囲気がまた違いますね。お祭りでは見ないような多種多様なお店も揃っていて楽しいです」と、スタッフさんはマルシェならではの空気感を楽しんでいらっしゃいました。

池上日和

所在地:東京都大田区池上1-1-1 池上本門寺 総門内広場(屋外)
アクセス:東急池上線「池上」駅より 徒歩10分
開催日:3月、6月、9月、12月の第三日曜日
開催時間:10:00〜15:00
https://ikeshoren.jp/ikegamibiyori/

マルシェに来たなら此経難持坂を上って池上本門寺へ!

マルシェをぐるっと周ったなら、最後に寄っておきたいのはやっぱり池上本門寺。96段もの石段がそびえる此経難持坂(しきょうなんじざか)を上りきった丘の上にあります。

階段を上っていくにつれてマルシェのにぎわいから離れ、だんだん空気が変わって、お寺の荘厳な雰囲気に包まれていくのを感じました。

此経難持坂の頂上からマルシェを振り返ると、もうこんなにも遠くに見えます。

池上本門寺は広大なので、ここに書ききれないほど見どころがたくさんあります。なかでも、実際に行ってみてはっと息をのんだビュースポットはここ。隣接する池上会館展望台から見える五重塔です。まるで絵画みたいでした。桜や紅葉の時期にも行ってみたいなあ。

池上本門寺

所在地:東京都大田区池上1-1-1
アクセス:東急池上線「池上」駅より 徒歩10分
電話:03-3752-2331
https://honmonji.jp/index.html

「池上日和」で池上のゆるく優しい雰囲気に触れる休日

マルシェに参加していたみなさんが口々に話していたのは、「池上は雰囲気がいい」ということ。出店者やお客さんが醸し出す温かく優しい雰囲気が、「頑張りすぎないマルシェ」を作りあげているのかもしれません。

次の「池上日和」は9月15日(日)の開催。「繁華街やレジャーでの遊びに疲れたな」と思ったら、ゆるっと立ち寄れるマルシェに行ってみませんか。

また、池上と馬込・洗足を含めた「馬池洗(まいせん)」と呼ばれるエリアは、お寺や自然にあふれ、リフレッシュにぴったりです。のんびり歩いてみれば、あなたの「ゆる休日」がきっと充実しますよ。

本記事のライター:安光 あずみ

プロフィール:
大田区在住のフリーライター。広告代理店で営業やディレクターを経験したのち、ライターとして独立。「ぼっちのazumiさん」名義でnoteも更新中。ひとり旅や街道歩き、神社巡りが好き。大田区のお気に入りスポットは「大森ふるさとの浜辺公園」。大田区に引っ越してから幾度となく通い続けている。

監修:松本里美/三好順