切子とともにまちの魅力を伝える
【温故知新を感じる蒲田切子と日本料理ツアー・鍋谷 孝さん(有限会社フォレスト)】

ガラスの表面に美しい模様を削り出す、切子ガラス―。
蒲田切子 ※1 のプロデューサーであり、60年大田区に暮らし続ける鍋谷孝さんがこのツアーの企画者です。
切子の魅力とともに、生まれ育ったこのまちのことを多くの方に伝えたい!
「温故知新を感じる蒲田切子と日本料理ツアー」について、お話を伺ってきました。

※1 蒲田切子:有限会社フォレストによる切子ガラスのオリジナルブランド
(トップ画像)蒲田切子のショップ「フォレスト」にて。右から、鍋谷孝さん、愛犬リヨン、ショップの店長で奥様の香さん。

蒲田切子とこだわりの日本料理

本日はよろしくお願いします!
早速、企画についてざっくりと教えていただけますでしょうか?

―はい。私の蒲田切子のお店、「手仕事ショップフォレスト(以下フォレスト)」と、蒲田にある「日本料理衛藤」の2か所を尋ねるミニトリップです。
フォレストでは店舗を貸し切りにし、切子の作り方や歴史など「蒲田切子トーク」を楽しんでいただきます。その後東急池上線で蒲田駅まで移動し、我が社で手がけた切子を使ってくださっている日本料理屋さん、「日本料理衛藤」でディナーを楽しんでいただく…という流れになっています。お土産として、今回特別にご用意した切子のグラスをお渡しする予定です。

特別感あふれるツアーですね。
どのような方に向けた企画なのでしょうか?

―特別な思い出を作りたいカップルの方や、大田区の下町に関心のある方、また少し変わったプレゼントをお探しの方などに参加していただきたいですね。
フォレストも、衛藤さんも決して広いお店ではありません。ツアー1回につき最高でも2組4名までの受け入れとしていますので、ゆったりとした時間を過ごしてもらえたら嬉しいです。

鍋谷孝さんがプロデュースする蒲田切子

由緒あるモノづくりの土地の魅力を伝える

ツアーの提案にはどういったきっかけがあったのでしょう?

―きっかけは2つあり、一つ目はコロナ禍でも楽しめる小旅行を提案したいと考えたためです。遠出はできないけれども特別な思い出を作りたい…とお考えの方に、短時間ながら非日常な体験を楽しんでいただけたらという思いで企画しました。
二つ目は、この地域のことを知ってもらいたいという思いです。私は生まれも育ちも大田区で、子供の頃は町工場に住んでいたんです。日本の古き良き時代について住民の視点からもお話しし、まちを盛り上げることにつながれば良いなと思っています。

ツアーの今後の展望を教えてください。

―フォレストのある久が原は、大変由緒あるモノづくりの土地です。2万年前から人類が住み、石器を作っていたんですよ!太古からの歴史と紐づけたツアーを展開したり、フォレスト以外の工房、店舗に同様のツアーを展開して横のつながりを作ったり…いろんなことができるのではないかと思っています。

インタビューに答える鍋谷孝さん

ノスタルジックな絶景スポット

鍋谷さんおすすめの、まちのスポットはありますか?

ー少しマニアックですが…蒲田陸橋がおすすめです。
環状8号線にある鉄道路線をまたぐ陸橋で、蒲田のまちを一望できるんです。
ノスタルジーあふれる風景にここがモノづくりのまちであることを実感できます。特に夕暮れ時は絶景ですよ!

最後に、この記事を読んでくださっている皆さんへメッセージをお願いします!

―オープンファクトリーということで、私もオープンな気持ちでお迎えしたいと思っています。「このまちに来てよかったな、楽しいところだな」と思っていただけたら嬉しいです。

「カマタの丘」蒲田陸橋からの夕陽

聞き手:手代木 茜
編 集:平野 里穂
取材日:2021年10月17日

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